2016年 挨拶

会長: 山室真澄
会長挨拶
1-1-shi11070p-001             多様性と社会貢献

陸水学は陸水に関する総合科学です。資源として、また生き物の生息場所として無くてはならない陸水は、気候変動による過不足や人為汚染など、様々な問題に直面しています。総合科学である陸水学ならではの貢献が求められています。そして具体的な問題解決に貢献するためには、陸水学会はさらなる多様化を目指すべだきと思います。

陸水学会には地球物理学、地球化学、生物学、地理学、環境科学など、多様な分野の専門家が参加しています。しかし自治体の研究所や民間企業の研究者などは減少傾向にあります。陸水に関してどのような問題が起こっているのか、水に関する多様な現場からの情報が総合化されることで、解決に向けての大きな方向が見えてくることもあるでしょう。それこそが総合科学だと思います。

さらに少子高齢化を迎える日本においては、学会が生涯学習の場として機能することも検討されてよいと思います。文科省では義務教育における環境学習を推進するに当たって、NPOの活用を重視しています。陸水環境は目に見えない水中にあるので、専門教育を受けていないと間違ったことを次世代に伝えてしまう可能性もあります。その意味でも一般社会人との連携や情報の共有が、陸水環境を守り、科学的に正しい陸水学の知見を有する若手を育てる上でも重要でしょう。

陸水学会の多様性を高め、総合科学の観点から具体的な社会貢献を進めること。会長としてこのことを特に重視していきたいと思います。会員の皆様からの忌憚のないご意見・ご鞭撻をお願い申し上げます。また非会員の方には学会について関心がありましたら、お気軽に私までお問い合わせください。

(メールアドレスは limnologyandoceanographyアットyahoo.co.jp です)